オフロードバイク初心者向け!オフロードバイクの乗り方・準備するもの・楽しみ方とは
- オフロードバイクとは
- オフロードバイクの基本操作
- オフロード走行における基本的な乗り方
- オフロードバイクの街中における乗り方
- オフロードデビューにあたって準備するもの
- オフロードブーツ
- オフロード用ヘルメット
- オフロード用プロテクター
- オフロードバイクの種類
- トレールバイク
- モタードバイク
- モトクロッサー
- エンデューロレーサー/エンデュランサー
- トライアルバイク
- アドベンチャーバイク
オフロードバイクとは
オフロードバイクとは、その名の通りオフロード=不整地を走ることを前提として
作られたオートバイのジャンルになります。
教習所などで見かける一般的なオンロードバイクと比較して長いサスペンションと軽量な車体を持ち
ジャンプもこなせるような高い運動性能を持った車両が多いのが特徴です。
また、エンジンの出力よりも軽さや扱いやすさを重視しているため、
単気筒かつ250ccクラスの小排気量車の割合が多い傾向にあります。
一方で、近年は700-1000ccを超える大排気量かつ大きな荷物が運べるよう積載性も備えた
ビッグオフローダー、もしくはアドベンチャーバイクと呼ばれる大型のオフロードバイクも人気を博しており、
近年のキャンプブームと合わせて大きな盛り上がりを見せています。
大きなパニアケースにキャンプグッズを積んでお出かけするには最適ですね。
オフロードバイクの基本操作
オフロード走行における基本的な乗り方
オフロードバイクはオンロードバイクに比べ前傾具合が少なく、真っすぐ椅子に座ったような姿勢が基本となります。
また、バイク操作の基本とされるニーグリップを左程重要としていません。
それは、立ち乗りが多いことや膝を自由に動かせる状態とし、
身体を前後左右に大きく動かしてバランスを取って乗るためです。
そのため、ニーグリップよりも足首で車体を掴むアンクルグリップが重要とされています。
身体の動きに対応してシートは前後に長く設計されており、着座位置も自由度が高くなっています。
ハンドルもオンロードに比べると比較的真っすぐな絞りの少ない形状が一般的です。
こうした形状はハンドルを抑えやすく、オフロードにおける車体の暴れを抑制しやすい性格になっています。
一般的にレーシングポジション(攻める姿勢)には絞りの少ないハンドルを、ツーリングポジション(楽な姿勢)には絞りの多いハンドルが乗りやすいでしょう。
モトクロスのコーナリングでは足を前方に出す場面が多く見られます。
これは、画像のようにバンク角(車体の傾き)が大きな場面で足が路面に引っかからないようにすることや、
タイトターンでは瞬間的に足を付いて車体を支えたり、足を軸に曲がるためです。
初心者の方であっても足を前に出すのは決して悪いことではありません。
しかし、転びそうになったときの保険で足を出す意識が強すぎると、
足を付いた場合に足が後ろに持っていかれてしまい思わぬ怪我や転倒に繋がる場合があるため注意が必要です。
ジャンプや急な下り坂では腰を引いてバランスを取ります。
正確言うとジャンプは奥が深く、一概に腰を引くと言うわけではありません。
しかし、初心者のうちは前下がりに着地してしまうと危険なので、
前後のタイヤが同時・もしくはリヤタイヤが先に着地するようにすると恐怖感が少なく安全に飛べるでしょう。
オフロードバイクの街中における乗り方
街中では上記のような乗り方は基本的に必要なく、
教習所で習うオンロードバイクと同様の乗り方が最適です。
ニーグリップを意識して、着座位置はシートが横から見て一番くびれているところに置くと良いでしょう。
オフロードデビューにあたって準備するもの
オフロードブーツ
オフロード走行にあたっての最重要アイテムがオフロードブーツです。
オフロードでは常に路面の起伏や障害物を乗り越える衝撃が足首に掛かります。
また、転倒時には足首を挟まれたり・捻ったりと、足首や脛は怪我のリスクが高い部位にあたるため
膝から下をしっかりサポートしてくれるオフロードブーツが必要になります。
ブーツは入門用としては3万円前半から手に入るものがあり、林道ツーリングやコース走行デビューには十分な性能を備えています。
しかし上位モデルでは更に動きやすく・防御力を高めたモデルもあり、走りのスピードや激しさに応じてより高い性能が求められていきます。
価格は上位モデルで6-8万円程で決して安い買い物ではありませんが、足首を怪我した場合のリスクを考えると検討しても良いでしょう。
また、オフロードブーツのソールにはモトクロス用のMXソールと
路面状況の悪い箇所でふんばりの効くブロックソール(EDソール)と呼ばれる2つの種類があります。
ブロックソールは見た目の通り、タイヤの様にブロックが配置されているため悪路でのグリップ力に優れます。
故に、スタックしたバイクを押すなどの場面で効果を実感しやすいですね。
オフロード用ヘルメット
オフロード用のヘルメットはオンロード用のヘルメットと異なり、
口元が張り出した形状で、額には大きなバイザーを装備しています。
口元が張り出している理由は、激しい運動量に合わせて呼吸量も増えるため
呼吸をしやすくするというのが理由。
一方のバイザーは泥除けであり、前走車が巻き上げる泥や砂がゴーグルに付着して
視界を遮らないようにする役目を持っています。
オンロードヘルメットのようにシールドがありませんが、
これは前述の通り、激しい運動量故に息も荒くなりがちなので、
シールドでは曇りやすかったり息苦しくなってしまうためです。そのため、目の保護にはゴーグルを装着する形になっています。
オフロードヘルメットの中にはオンロードでの使用も想定した
デュアルパーパスヘルメットというジャンルのものも存在します。
これは、バイザーの長さを短くして空気抵抗を減らし、
シールドを装着して日常での使い勝手を向上させたものになります。
オフロード走行の割合がオンロードに比べ少ない場合はこうしたヘルメットの利便性が実感できます。
オフロード用プロテクター
オフロード走行は、路面状況の不安定から転倒がつきもの。
転倒時には木にぶつかったり、石に当たったりすることも多くあります。
そのため、適切なプロテクターを装着して怪我を防ぎ、安心して楽しく乗れる環境作りが大切です。
まず始めるにあたって、最低限揃えておきたいのがニーシンガードとエルボーガード。
ニーシンガードはその名の通り、膝と脛を。エルボーガードは肘から前腕を守ります。
転倒時に真っ先にぶつけるのが膝と肘なので、この2点は必ず装着するようにしましょう。
そして、可能であれば胸部プロテクターもつけた方が安心ですね。
不意な転倒でハンドルバーで胸を突いてしまったり、背中から地面に落ちるような場面は結構あります。
種類によっては肩から上腕部までカバーしているタイプもあります。
そして近年オンロードでも着用率が上がってきているのがネックブレース・もしくはネックサポートと呼ばれる首のサポーターです。
直接打撃から守るわけではないためプロテクターとはあまり呼ばれず、サポーターに分類されます。
これは、頭を振られたり、頭から地面に激突するような転倒時に首の過剰な動きを制限して怪我を防ぐというもの。
首へのダメージは深刻な怪我に繋がる可能性が高いので、こちらも見逃せません。
オフロードバイクの種類
トレールバイク
一般的な公道を走れるオフロードバイクを広義言うとトレールバイクとなります。
オフロードバイクの基本形で、数多くのオフロードバイクが該当します。
モタードバイク
トレールバイクやモトクロッサーの派生で、ホイールを17インチの小径かつワイドな物に変更し、
オンロード用タイヤを履かせた車両です。
小径ホイールが生むクイックで旋回性の高さと、軽量なオフロードバイクの相性は非常に良く、
走るステージによってはオンロードバイクを圧倒する走りを見せてくれます。
ホイール以外にも、オンロード向けにブレーキを強化したり、サスペンションのセッティングも変更されていることが多くあります。
モトクロッサー
モトクロス競技のために作られた公道を走れないレース用車両です。
保安部品などが無い分軽量、かつハイパワーでトレールバイクに比べより激しいオフロード走行に対応します。
オフロードのレースと言うと真っ先にイメージされるのがこのモトクロッサーではないでしょうか。
エンデューロレーサー/エンデュランサー
モトクロッサーの派生モデルで、モトクロッサー同様レース用車両の括りになりますが、
外車や逆輸入車などで公道仕様として販売されている車両もあります。
モトクロスに特化したモトクロッサーより汎用性に優れた特性があります。
トライアルバイク
上記のオフロードバイクに比べ極端にスリムで軽量な車体で、シートは廃されているか、
着いていても小振りなものになっていて、立ち乗り=スタンディングを前提としています。
スピードはあまり出ませんが、崖のような垂直の大坂や岩を跳ねるように走破する走りを見せます。
こちらも公道走行不可の競技用が一般的ですが、一部公道仕様の車両が存在します。
アドベンチャーバイク
これまでのバイクは125~450ccの小・中排気量が主体ですが、
アドベンチャーバイクでは1000ccを超える車両も多く、
大排気量の余裕と積載性でロングツーリングに最適な作りになっています。
風圧による疲労軽減のため大型スクリーンやカウルを装備していることや、
大型パニアケースのオプションも用意されていることが多く、見た目の迫力は随一です。
以上、ざっとオフロードバイクの種類や必要なものを解説致しました。
適切な装具を身に着けて、安全に練習して楽しみましょう!